90歳の患者さん
こんにちは。
目白バイオインプラントセンター・田中歯科クリニック
の田中宏和です。
今日はクリニックの患者さんで今年で90歳(!)
になられるYさんのお話をしたいと思います。
Yさんとは10数年前からのお付き合いで
当時通われていた歯科医院が廃院になり
新しく歯科を探していたところに別の患者さんからの
ご紹介をいただき、来院されて以来ずっとです。
「なるべく自分の歯を抜きたくないの」とYさん。
そういうことならとむし歯や入れ歯を作成したりの
最低限の治療を終えた後、定期的に来院していただき
PMTC(プロフェッショナル・メカニカル・トゥース
クリーニング)を頻繁に行い、
歯のメインテナンスを主とした形で
できるだけ保存療法を心がけていきましょう!
ということになりました。
ちなみにYさんはインプラントをしているわけでも
特殊な入れ歯を作ったわけでもなく
ご自分の歯は12本残存、残りは上下とも
部分入れ歯を入れていらっしゃいます。
当然、残っているご自分の歯も決していい状態ではなく
(初診当時80歳に近いですからそれだけ使いこまれてます)
通常ならば櫛の歯が1本ずつ抜けるように
入れ歯の本数も増え、大きくなっていくものですが
Yさんの口腔清掃が良いのと毎月必ず通っていただいて
いるせいもあり、10年以上経過した今でも
自然脱落した2本を除いて10本きちんと残っています。
実は今、グラグラの歯が1本あるのですが
これはもう2年前からこの状態なのです。
当初のお約束もあり、また心臓に持病を抱える
Yさんにはできるだけ抜歯をしたくないため
入れ歯を外すとグラグラだけど、入れると
隣の歯に挟まって固定されるという状態なので
(この感覚は歯科医にしか理解できないかも・・)
そのまま経過を診ているのです。
もし、自然脱落したらこうしましょうね、と
2年前からお話してあり、いつ抜けても対応ができる
ようにしてあります。