歯科治療

歯ぎしり防止 ナイトガード

こんにちは。

目白バイオインプラントセンター・田中歯科クリニック

の田中宏和です。

 

本日は歯ぎしりについてお話します。

 

臨床をやっていて

「あ、この方は歯ぎしりをしてるんじゃないかな?」

と思うような不自然な歯のすり減り方をしている方を

多く見受けます。

しかし、ご本人は自覚がない、というケースも多いです。

 

朝、起きた時に

 

1.顎が痛い

2.奥歯が痛い

3.頭痛、肩こりがある

4. たくさん寝たはずなのになんだかダルい

5. 最近特に知覚過敏がひどい

 

この症状に1つでも当てはまる方は、睡眠中の

歯ぎしりや食いしばりをしている可能性があります。

また、歯ぎしりの場合は同居のご家族がいる場合

音がするので指摘してもらえる事が多いですが

(ある方はコオロギが鳴いているようだと言われたそう)

ギュッとした食いしばりなら音は出ませんし

一人暮らしや1人で寝ている場合は家族も気づかず、

おまけに自分でも気づかずにいる場合があります。

 

人生の3分の1は布団(ベッド)の中です。

当然ながら本来、睡眠中は口を開ける筋肉と閉じる

筋肉は弛緩して緩んでいる状態にあるはずです。

上下の歯は合わさっていないで少し空いているはずです。

それが思い切り力が入っていればどうなるでしょう?

 

もちろん安眠できていませんね。

朝、起きたときにたっぷり寝たはずなのに

どうしてか身体がだるいなぁ、と感じた場合は

歯ぎしりや食いしばりをしていた可能性があります。

(すごく疲れているときやお酒を飲んだときだけ

 する方もいらっしゃいます)

そしてそういう方はほとんど例外なく肩こりや腰痛

頭痛などの症状を訴えていますね。

 

では、なぜ人は歯ぎしりや食いしばりをするのでしょう?

 

よく言われるのが、環境の変化に伴うものや心理的

ストレスですね。

しかし、ストレスのない現代人なんているのでしょうか?

なんとなく現実との折り合いをつけている方がほとんど

だと思います。

かくいう私もそうですね。苦笑

 

それから合わない入れ歯や詰め物、かぶせものが

口腔内に入っている場合・・・

これは治療でなんとか改善することができますね。

 

一説によると、一晩歯ぎしりをするとその人が

一生分の噛む力に匹敵するぐらいの歯に負担が

かかるそうです。

 

ある意味、むし歯や歯周病より怖い歯ぎしり・・・

 

では、どうしたら良いでしょう?

 

 

 

ナイトガードと呼ばれる歯ぎしり防止の装置になります。

これを睡眠時に装着していただきます。

本当に強い力で歯ぎしりを毎晩行っている人は

数か月で穴が空いてしまうほど・・・

 

しかしいきなりこんな大きなものをお口に入れて

寝ることができるのでしょうか?

私も歯科医になったばかりの頃、患者さんに勧めるに

あたって自分でも作って装着してみました。

 

やはりいきなり一晩中入れていることは無理でした・・・

しかし起きている時間・・・例えば30分だけ入れてみよう、

それができたら次の日は1時間やってみよう、

というように少しずつ慣らしていけば

最終的には1か月くらいで寝ている間もはめている

事ができるようになりました。

 

慣れてしまった方はナイトガードがないと安心して

眠れない、とおっしゃいます。

 

よく通販で売っているマウスピースがありますが

個人的にはお勧めしません。

自分でお湯に漬けて歯に合わせるのですが

却ってそれで噛み合わせを悪くしてしまうケースが

ありますのでご注意を!

 

それからお子様の歯ぎしりについてですが

子供の場合は、成長に伴い顎が大きくなったり

歯の生えかわりにより噛み合わせが変化していきます。

その変化に対応するのに、歯ぎしりをして噛み合わせを

無意識に自分で調整しているので大人の場合とは

異なりますのでとりあえずご安心を。。

 

しかし、寝ている間にあんまり強く歯ぎしりを

している場合は、歯の破折の恐れもありますし

なにより安眠できていませんから

背中をトントンと優しく叩いてあげると

良いでしょう。

 

歯ぎしりや食いしばり防止のナイトガードは

健康保険適応です。

お心当たりの方はご相談ください。