最後臼歯のインプラント
こんにちは。
目白バイオインプラントセンター・田中歯科クリニックの
田中宏和です。
ご承知の通り、歯は親知らずを除いて28本あります。
そして1本ごとに大きな役割を持っています。
切歯・・・前歯ですね。食べ物を噛み切ります。
犬歯・・・動物の牙です。食べ物を切り裂きます。
糸切り歯とも呼ばれます。
(しかし糸は噛み切らないでくださいね・笑)
小臼歯・・・固いものを噛みます。顎の安定に重要な
役割を果たしています。
大臼歯・・・大きなテーブルで食べ物をすり潰します。
私たち人間はこれらの歯を使ってさらに舌や頬の動きで
切歯や犬歯で食べられる大きさに噛み切ったものを
小臼歯や大臼歯のテーブルに乗せて咀嚼(そしゃく)を
繰り返し、嚥下(えんげ・飲み込むこと)の一連の
動きを無意識にやっているのです。
では、最後臼歯と呼ばれる第二大臼歯を不幸にして
失ってしまった場合どうなるでしょう?
大臼歯の大きな2つのテーブルのうち、1つを失うわけで
食べ物をすり潰す能力が半分になってしまうわけですね。
そうしたら1本分の取り外しの義歯を入れる?
通常は、なくてもなんとか噛めるし異物感があるので
外してしまうでしょう。
そして上の歯と下の歯はお互いに噛み合う事により
その位置をキープしているのです。
上の画像の矢印のように
噛む相手がいない歯は挺出(ていしゅつ)と言って
通常、下の歯は上に 上の歯は下に出てきてしまうのです。
咀嚼の際には、顎は前後左右に無意識に
動きますから、不必要な箇所が当たってくるようになり
そうなってくると噛み合わせが狂いだし
崩壊の第一歩を踏み出してしまうことになるわけですね。
この方の場合は他院で画像の右下の最後臼歯を
(口腔内では左下)
抜歯されて、多少不便だけれどそのままでいいでしょう、
といわれたそうです。
左側で噛みづらくなったという事で
前述のお話をさせていただき
当院でインプラントを希望されました。