学会・検討会・歯科医師会

小学校の秋の歯科健診

こんにちは。

目白バイオインプラントセンター・椎名町

田中歯科クリニックの田中宏和です。

 

小学校は春と秋に2回、歯科健診があります。

春は全生徒のすべての歯を調べて、

むし歯が無いか? 粘膜疾患がないか?

歯ぐきが腫れぼったくないか?

咬み合わせが悪くないか?

などすべて行うので今年から2日間に

分けましたが、秋の健診は

未治療の歯が無いか?ともちろん

粘膜疾患が無いか?だけを調べれば良いので

1日でやってしまおう、と養護のH先生と

相談して決めました。

 

・・・しかしここ数年で小学校の近隣に

たくさんのマンションが建設され、

児童数がグン!と増えて、460人と

なったので、午前中いっぱい掛かって

最後は頭がクラクラしてくるほどでした。。

診るだけで治療するわけではないですが、

単純作業という事ではないし、生徒さん

1人1人が違います。

歯に穴が空いていたとしても、他の歯が

治療の痕跡があれば、

「今、歯医者さん通っているの?」と

聴いたりして、通っているのであれば

わざわざ、保護者宛の紙を渡す必要もないし、

もうグラグラ揺れている乳歯があっても

下から永久歯が覗いて見えるようならば

これも歯科医院に行って抜歯するよりも

きっと数日で自然に抜けてしまうようならば

私はそれを生徒さんに話して、

気になるようならば、

「歯医者さんに行ってね」と声掛けするだけに

しています。

(永久歯がずれた場所に萌出しているのに乳歯が

 残っている場合は手紙を渡してもらいます)

 

このあたりは、各学校歯科医の裁量に任されており

やたらに細かくチェックする学校歯科医の

手紙を持って受診する生徒の中でも

「この程度のむし歯ならまだ治療しないで

 フッ素を塗って様子をみましょう」とか

「この乳歯はきっと数日で自然に抜けるから

 わざわざ麻酔をして抜く必要は無いでしょう」

なんて事も結構あります。

 

特に永久歯の場合、削ってレジンという樹脂を

充填すれば、

「あ、白くなって良かった!」

と思いますが、数年経過すると詰めたレジン自体が

劣化して、汚くなってしまったり

歯とレジンの境目から2次カリエスが発症して

しまう場合も多いので、私はできるだけ

特に永久歯は削らない方が良いという方針で

診療を行っております。

(もちろん全てのケースがそれでいいわけでは

 ないですが・・・)

同じ歯科医であってもこれを治療するべきか?

抜きべきか?などはそれぞれの歯科医によって

異なります。

もちろんケースバイケースなので、

その人の生活習慣や口腔内への意識などにも

よって違うのでそれが正解かどうかは議論するのも

難しいところです。

 

話を元に戻して・・・

小学校の歯科健診は疲れるけれども

生徒さんたちはみんなかわいいし

素直な子も多いので

やっていて楽しいですね~(^^♪