卒業ホームラン
こんにちは。
目白バイオインプラントセンター・田中歯科クリニック
の田中宏和です。
先日、中学2年の息子の中間試験があり
国語の勉強を一緒に見ていたところ・・・
重松清 著 の「卒業ホームラン」が教科書に
載っていました。
「これさ、父さん大好きでブログに書いたこともあるんだ」
「へぇ~、読ませてよ」
なんて会話があり、息子も何か思うところがあったらしく
読んでしばらく考え込んでいた後、2人で物語の話を
しました。
虫捕りやキャッチボールや卓球だけでなくこういう会話が
息子とできるようになったことを少し嬉しく
思いましたね。笑
当時のブログに加筆して再載します。
重松清さんは私と同世代の作家で、家族や学校をテーマに
した小説をよく書かれていて
大好きなのでたいがいの本は読破しています。
そしてふと思いだして何度も読み返すこともしばしば・・
この中の(短編集なのです)「卒業ホームラン」を
再び読んだ時に、改めて感動してしまいました。
ちょっと抜粋してみますね。
ホームベースという言葉を作った誰かさんに
「ありがとう」を言いたい気分だった。
家・・・だ。
野球とは家を飛び出すことで始まり、家に帰ってくる
回数を競うスポーツなのだ。
これだけでは、何だかわかりませんよね。笑
主人公は甲子園出場経験者の父親で、
今は普通のサラリーマン。
休みの日には少年野球チームの監督をしています。
チームに小学6年生の自分の息子がいて万年補欠で、
今までの19試合はずっとベンチにいるだけ・・・。
そして舞台は小学校最後の試合。。監督の重圧からも
やっと解放される。。。
もちろん誰だって試合に出たい。何人もいる補欠の
それぞれの親御さんからも要請されている。
もちろん、今日だけは監督としてではなく父親として
ずっと頑張ってきた息子を
ちょっとでも試合に出してやりたい。。
そんなところから物語が始まります。
そして父親が、息子の姉である中学2年生の長女に
「頑張れと云うけれど、頑張ったら必ずいい事があるわけ?」
と、問われて素直に「ああ、そうだよ」と言えない
自分がいる。。。。
そんな父親の葛藤が私も1人の親として、
痛いほどよくわかり考えさせられるお話でした。
機会があったらぜひ読んでいただきたい小説です。