お歯黒とは?
こんにちは。
目白バイオインプラントセンター・田中歯科クリニック
の田中宏和です。
お歯黒ってご存知ですか?
最近はテレビでもほとんど見かけませんが、
私が子供の頃は、大河ドラマなどで女性が
歯を黒く染めているシーンが出てきました。
すごく不思議に思い両親に聞いた覚えがあります。
お歯黒については諸説ありますが、卑弥呼の時代から
あり、平安時代に成人の儀式として貴族・皇族に定着し
江戸時代に広く一般庶民に普及していったようですね。
そして明治時代にお歯黒禁止令が出され
千年近く続いた習慣は徐々に姿を消していきました。
当時はこれによって既婚・未婚を見分けたようです。
江戸時代には女性のお歯黒が夫に対する貞節の印として
既婚女性を表すようになりました。
黒には「何色にも染まらない」という意味合いもあります。
なので武士の間で「心変わりをしない」という
忠節を誓うものとしても施されていたようです。
あの平清盛や豊臣秀吉もお歯黒をしていたとする説も・・
また、お歯黒の成分には虫歯の予防になる材料が
含まれていることもきっと普及した理由の1つですね。
そしてコーティングすることで歯を細菌、その他から
守ることもできるでしょうし。。
なんせ当時の歯科技術が現代とは比べものには
ならないほど低かったですから・・・
虫歯になったら当時の人たちは大変だったでしょうね。。
江戸時代と現代の入れ歯を比較してみても一目瞭然!
江戸時代のそれは木で出来ています。
こんなものではほとんどまともに噛めなかったのでは?
と思いますよね。苦笑
話は少し逸れますが、現代人の寿命が延びてきた
理由の大きな一つとして歯科医療技術の発達が
大きいことは間違いないと思います。
しっかり噛んで食べられるということは
バランスの取れた栄養の摂取もそうですが
内臓に負担を掛けないので身体に優しいわけです。
ずいぶん前の歯磨剤のコマーシャルで
「白い歯っていいな!」というのや
「芸能人は歯が命!」なんていうのもありましたね。
ほんの数百年前の日本に「お歯黒」なんて習慣が
あったなんて今ではとても不思議だし考えられない
ですよね~~ (^^♪