学会・検討会・歯科医師会

トリアージ

こんにちは。

目白バイオインプラントセンター・田中歯科クリニック

の田中宏和です。

 

先日、都立大塚病院で行われたトリアージの講習会に

出席してきました。

 

トリアージって何? ですよね。。

 

災害・事故現場などでひと時に大勢の負傷者が

発生した際に、重症度によって治療の順番を決める

ことを言います。

 

当然ですが、災害時において現存する限られた医療資源

(医療スタッフ、医療品等)を最大限に活用する

ためには、救助可能な傷病者を確実に救い

可能な限り多数の傷病者の治療を行う必要があります。

 

そのためには優先順位が大事になってくるわけです。

間違えれば助かるはずの人が助からなくなってしまう

という事態も招きかねません。

 

出席者は主に豊島区の医師・歯科医師・薬剤師・看護師

などの医療従事者です。

私も豊島区歯科医師会の一員として参加しました。

初めに講義を受け、そのあと帝京大学の学生さんの

協力をいただき、シュミレーション(実習)を行いました。 

講義をしてくださったのは

あの3・11の東北の震災の時にもご活躍された

帝京大学医学部の坂本先生です。

 

1時間ほどの講義の後、

10人の学生さんたちが事故者・被災者になったと

想定して、参加者全員が1人1分の制限時間で

問診し、バイタルサインを確認し、脈をとり、その他

総合的に判断し、治療の優先順位の色分けをするのです。

これが聞くのとやるのでは大違いで案外難しいのです。。

 

患者さんの容態を総合的に判断して

負傷しているけれどもご自分で歩けて頭などを打っていない

方は緑・・・などのように黄色、赤、黒の4つの

状態にトリアージします。

 

学生さんたちもしっかり成りきって私たちの学習に

協力してくれました。

最初に全員立ち上がって挨拶してくれたのですが

みんな少し緊張した様子で、しかし真剣で真摯で

とても初々しかったです。

これから自分たちも医療従事者としてやっていくんだと

いう気概をみんなから感じることができて

なんだか私もすごく嬉しかったです!

 

これらの優先付けは現実には、赤ちゃん、子供の医療にも

日常的に行われています。

夜間救急ではまず看護師などが容態を聞き

緊急度を検討、緊急性の高い子から治療するように

しており、これもトリアージになります。

 

後から来た子が先に治療を受けるケースがあるのは

こうした理由があるからなのです。

 

どうしてウチの子が後回しなの?と思われるでしょうが

そこはぜひ限られた人手と時間を最大限に活用する意義を

ご理解していただき、ご協力をいただきますよう

お願い申し上げます。